数年に一回の、専門医資格更新の申請の年です。
専門医の資格を継続できるよう、きっちり学会に申請しておかないといけません。
専門医と言っても、特別な治療ができる特別な資格というわけでもなく、
ただの肩書に過ぎないのだけど、ある程度の研鑽を積んで専門医になってようやく
一人前として施設から必要な人材とみなされるもので、
(じょいフルの専門分野の話であって、他の科はまた違うかもですが)
じょいフルも医者になって5年目の、
ブリちゃんとまだお付き合いをしていた頃に、
モリモリと勉強をして試験を受けて、はれて専門医資格を取得しました。
実用のものでは全くないけど、医師にとってはそういう大事なものなので、
資格更新は何があってもきちんとしておかないといけないのです。
幸い、更新に必要な学会出席単位も足りているし、
あとは申請用の書類を書いて、医師免許の写しを添付して、
地方部会に発送するだけです。
いつでも出来るわと思っていたら、
いよいよ申請の受け付けが今月中(5月末の話です)に迫っていました。
そろそろ申請書類を院長に確認していただかなくては。
勤務の日程上、院長と顔を合わすのは
週に一度、一緒に外来をする日だけなので、
今日を逃すと間に合わないかも知れない。
と思って、書類を揃えて少し早めに出勤したら、
何やら外来でスタッフがバタバタしていて、
院長が急な体調不良で今日の外来はお休みされるとのこと。
なんとまぁ、書類ギリギリなのにどうしましょう。
来週でも間に合うかなーと思いながら申請手続きの書類を眺めていたら、
あれ、書類の受け付け期限が先週末までって書いてある…。
ということは、地方部会の受け付けを過ぎている?
まじかー…と一瞬頭は真っ白。
学会の受け付けは今月末だけど、その前段階で、各地方部会が申請を取り揃えて
地方部会からの推薦状が添えられて学会に提出されるもののようで、
地方部会は一週間早く書類をよこしなさいという、そういう仕組みみたいです。
みたいです、って、前回の更新も同じシステムだったはずだけど、
もう何年も前のことですっかり忘れていました。
それって専門医を更新できないってことか?
次の申請までの何年間か、専門医としての仕事ができないのか?と
軽くパニックになりつつ、
外来はと言うと院長が休みで、いつもの倍の診察をしなくてはいけないので、
どんどん回ってくるカルテをさばいて午前の診察を終えて、
とりあえず何とかしなくては、と地方部会に電話をかけました。
地方部会は大学の医局が仕切っているので、
実質、古巣の医局に電話をするわけだけど、
医局に電話というのが、これがまた緊張するのです。
秘書さんが出てくれればいいのだけど、たまたま昼休みで秘書さんがデスクに不在とかで、
たまたま通りかかった研究室の先生が電話を取ると、同期の友達ならまだいいものの、
それが大先輩の先生なら無沙汰の挨拶からせねばならず、
ましてちょうど医局に資料を探しに来られた教授なら、
もう携帯を持ったまま直立不動モノです。
どうか秘書さんが出てくれますように、と
教授回診で医局員はみんな病棟に出ていていないであろうタイミングを狙って
ハラハラしながら電話をかけたら、
じょいフルが社会に出たての研修医の頃に
年末調整の書類の書き方から教えてくれた懐かしの秘書さんの声でした。
とりあえずホッとしながら、今の自分の窮地の状況を説明すると、
秘書さんは相変わらず淡々とした声で「でしたら速達ですぐに送ってください」
と言ってくれて、ああ、どうにか首の皮が繋がったみたいです。
「申請料の振り込みもしてください」と、ちょっと強めに「今日中にですよ」と念を押され、
何としても今日中に速達を出さねばという、次なる緊張が。
この後子ども達を迎えに行って、子どもの諸々ことをこなさないといけないというのに
出せるのか?いや、出すしかない。何しろ専門医がかかっている。
病気で自宅後療養中の院長に電話をかけるなんて、普段ならとんでもないことだけど、
首の皮一枚の専門医資格のためならしょうがない。
強引に電話をして、お見舞いの言葉もそこそこに、口頭で申請書類の許可をいただきました。
「それ、出すの近いの?」と聞かれて「今日です!実はもう過ぎていますっ」と言うと
「それは…頑張ってね…」と、やや呆れ気味の院長のエールが。
もうこの状況なら、今日はお昼食べてる場合じゃないわと思いながら
仕事の間実家に預けていたトワを迎えに行ったら、
トワを見てくれていたじょいパパが、
なんとびっくり、お昼ごはんにチャーハンを作って置いてくれていました。
じょいパパの手料理なんて、たしかじょいフルが6歳の頃に
目玉焼きを作ってくれたのが最初で最後で、
しかも多分その頃のじょいパパは目玉焼きの作り方を知らなくて
ひっくり返して両面を焼いた目玉焼きだったけど、
最近はじょいママに言われて時々ごはんを作ったりしているらしい。
オイスターソースが隠し味だというチャーハンをありがたくいただきました。
ついでにじょいパパのパソコンで
申請に必要な学会出席の証明をプリントアウトしてもらってから、
コンビニに寄って医師免許のコピーをして、
帰ってトワのお昼寝をさせて、その間に書類を揃えて封をして、
アサを幼稚園に迎えに行って、体操教室に連れて行って、
教室の間に郵便局に駆け込んで申請料を振り込んで、
その場で速達の発送を済ませました。
今まで速達なんて利用することがほとんどなかったけど、
ああ本当に急いでる人とか焦ってる人が
こんな気持ちで送るものなのかと変な感動をしつつ。
やれやれ。
ほんとやれやれ。
今のところ、あの秘書さんから「印鑑が抜けてますよ」とか
「出席単位足りてませんよ」とかいう電話はかかってこないので、
無事に学会に提出してもらえたのだと思われます。
いつもじょいママに言われていたことだけど、
いつでも出来るわなんて思ってちゃいかんのです。
その結果、専門医の資格を首の皮一枚にさらすなどという、
たまに恐ろしいことが起こります。
やらないといけないことはすぐにやる!
って、いつもリンスケに口を酸っぱくして言ってることでした。
とりあえずこんなことでバタバタしたことは、あの子には黙っておこう。
お母さんの仕事?知らないだろうけど、時々資格の更新をしてるんだよ、
ちゃんと仕事できますって証明しないといけないからね、と
涼しい顔で言っておこう。
専門医の資格を継続できるよう、きっちり学会に申請しておかないといけません。
専門医と言っても、特別な治療ができる特別な資格というわけでもなく、
ただの肩書に過ぎないのだけど、ある程度の研鑽を積んで専門医になってようやく
一人前として施設から必要な人材とみなされるもので、
(じょいフルの専門分野の話であって、他の科はまた違うかもですが)
じょいフルも医者になって5年目の、
ブリちゃんとまだお付き合いをしていた頃に、
モリモリと勉強をして試験を受けて、はれて専門医資格を取得しました。
実用のものでは全くないけど、医師にとってはそういう大事なものなので、
資格更新は何があってもきちんとしておかないといけないのです。
幸い、更新に必要な学会出席単位も足りているし、
あとは申請用の書類を書いて、医師免許の写しを添付して、
地方部会に発送するだけです。
いつでも出来るわと思っていたら、
いよいよ申請の受け付けが今月中(5月末の話です)に迫っていました。
そろそろ申請書類を院長に確認していただかなくては。
勤務の日程上、院長と顔を合わすのは
週に一度、一緒に外来をする日だけなので、
今日を逃すと間に合わないかも知れない。
と思って、書類を揃えて少し早めに出勤したら、
何やら外来でスタッフがバタバタしていて、
院長が急な体調不良で今日の外来はお休みされるとのこと。
なんとまぁ、書類ギリギリなのにどうしましょう。
来週でも間に合うかなーと思いながら申請手続きの書類を眺めていたら、
あれ、書類の受け付け期限が先週末までって書いてある…。
ということは、地方部会の受け付けを過ぎている?
まじかー…と一瞬頭は真っ白。
学会の受け付けは今月末だけど、その前段階で、各地方部会が申請を取り揃えて
地方部会からの推薦状が添えられて学会に提出されるもののようで、
地方部会は一週間早く書類をよこしなさいという、そういう仕組みみたいです。
みたいです、って、前回の更新も同じシステムだったはずだけど、
もう何年も前のことですっかり忘れていました。
それって専門医を更新できないってことか?
次の申請までの何年間か、専門医としての仕事ができないのか?と
軽くパニックになりつつ、
外来はと言うと院長が休みで、いつもの倍の診察をしなくてはいけないので、
どんどん回ってくるカルテをさばいて午前の診察を終えて、
とりあえず何とかしなくては、と地方部会に電話をかけました。
地方部会は大学の医局が仕切っているので、
実質、古巣の医局に電話をするわけだけど、
医局に電話というのが、これがまた緊張するのです。
秘書さんが出てくれればいいのだけど、たまたま昼休みで秘書さんがデスクに不在とかで、
たまたま通りかかった研究室の先生が電話を取ると、同期の友達ならまだいいものの、
それが大先輩の先生なら無沙汰の挨拶からせねばならず、
ましてちょうど医局に資料を探しに来られた教授なら、
もう携帯を持ったまま直立不動モノです。
どうか秘書さんが出てくれますように、と
教授回診で医局員はみんな病棟に出ていていないであろうタイミングを狙って
ハラハラしながら電話をかけたら、
じょいフルが社会に出たての研修医の頃に
年末調整の書類の書き方から教えてくれた懐かしの秘書さんの声でした。
とりあえずホッとしながら、今の自分の窮地の状況を説明すると、
秘書さんは相変わらず淡々とした声で「でしたら速達ですぐに送ってください」
と言ってくれて、ああ、どうにか首の皮が繋がったみたいです。
「申請料の振り込みもしてください」と、ちょっと強めに「今日中にですよ」と念を押され、
何としても今日中に速達を出さねばという、次なる緊張が。
この後子ども達を迎えに行って、子どもの諸々ことをこなさないといけないというのに
出せるのか?いや、出すしかない。何しろ専門医がかかっている。
病気で自宅後療養中の院長に電話をかけるなんて、普段ならとんでもないことだけど、
首の皮一枚の専門医資格のためならしょうがない。
強引に電話をして、お見舞いの言葉もそこそこに、口頭で申請書類の許可をいただきました。
「それ、出すの近いの?」と聞かれて「今日です!実はもう過ぎていますっ」と言うと
「それは…頑張ってね…」と、やや呆れ気味の院長のエールが。
もうこの状況なら、今日はお昼食べてる場合じゃないわと思いながら
仕事の間実家に預けていたトワを迎えに行ったら、
トワを見てくれていたじょいパパが、
なんとびっくり、お昼ごはんにチャーハンを作って置いてくれていました。
じょいパパの手料理なんて、たしかじょいフルが6歳の頃に
目玉焼きを作ってくれたのが最初で最後で、
しかも多分その頃のじょいパパは目玉焼きの作り方を知らなくて
ひっくり返して両面を焼いた目玉焼きだったけど、
最近はじょいママに言われて時々ごはんを作ったりしているらしい。
オイスターソースが隠し味だというチャーハンをありがたくいただきました。
ついでにじょいパパのパソコンで
申請に必要な学会出席の証明をプリントアウトしてもらってから、
コンビニに寄って医師免許のコピーをして、
帰ってトワのお昼寝をさせて、その間に書類を揃えて封をして、
アサを幼稚園に迎えに行って、体操教室に連れて行って、
教室の間に郵便局に駆け込んで申請料を振り込んで、
その場で速達の発送を済ませました。
今まで速達なんて利用することがほとんどなかったけど、
ああ本当に急いでる人とか焦ってる人が
こんな気持ちで送るものなのかと変な感動をしつつ。
やれやれ。
ほんとやれやれ。
今のところ、あの秘書さんから「印鑑が抜けてますよ」とか
「出席単位足りてませんよ」とかいう電話はかかってこないので、
無事に学会に提出してもらえたのだと思われます。
いつもじょいママに言われていたことだけど、
いつでも出来るわなんて思ってちゃいかんのです。
その結果、専門医の資格を首の皮一枚にさらすなどという、
たまに恐ろしいことが起こります。
やらないといけないことはすぐにやる!
って、いつもリンスケに口を酸っぱくして言ってることでした。
とりあえずこんなことでバタバタしたことは、あの子には黙っておこう。
お母さんの仕事?知らないだろうけど、時々資格の更新をしてるんだよ、
ちゃんと仕事できますって証明しないといけないからね、と
涼しい顔で言っておこう。